すーさんの株式投資blog

30代半ばから、投資元金100万円で株式投資を始めてみました。

RIZAPのトンデモ決算に思うこと

 本日RIZAPが第2四半期決算を発表、同時に19年3月期通期予想を下方修正。しかもトンデモ決算に。株の怖さを感じるとともにいろいろと思うことがあったので書いてみます。

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通期予想赤字転落の衝撃

発表によると19年3月期・連結の当期純利益、当初予想159億円が→△70億円に下方修正。約230億円もの修正となった。とりあえず修正額がハンパない。

決算説明資料をさらっと眺めたところ、これまでのM&A積極路線を凍結し、現グループ企業の建て直しに注力、さらに構造改革費用として非経常損失を巨額計上、とまぁ畳み掛ける掛ける。

M&A凍結で△100億円、構造改革費用計上で△83億円ということで、今までのM&A・負ののれん上積みの拡大戦法を逆行。しかし企業規模・利益水準からみてインパクトが大き過ぎ。

前々から本業とのシナジーが疑問視されていたが、過去の決算資料でもそこまで触れられていなかったし、ホルダーも見ないフリをしていたと思う。(少なくとも自分はそうでした。)

明日以降の株価はどうなるかわからないけれど、yahooファイナンスの掲示板は超総悲観状態。先に掲示板を見ていてこれはどのくらい悪い決算なんだろう、と思ったが、実際資料に目を通すと衝撃的な内容だった。

自分は相場全体の下落に耐えられず約3週間前に全株売却し、今はノンホルダーで、最終的には10%程度の利確で終えたが、一時期3倍株にまでなった銘柄の末路(会社がこれで終わったとは思わないが)がこれだと思うと、寂しさというか怖さというか、いろいろな感情が渦巻いているような感じ。ホルダーだったら気が気じゃないわけだが。

ノンホルダーのド素人でアレだが、本業の健康関連事業はブランドも構築されたと思うし時代にもマッチしているので、今後も積極的に展開してほしいし、もっと露骨にシナジーを感じさせてほしいと願う。グッズでも食品でもなんでもよいので。

学んだこと

 

投資の際には当期予想や来期予想ももちろん確認するが、過去の業績にも目を通すわけで、これは今までもこれからも変わらずやっていくと思うけれど、過去実績がどれだけ輝かしくても、当期予想が順調に右肩上がりだとしても、明日以降の未来は誰にもわからない。1発の下方修正で根底からひっくり返されることがある、ということをまさに実感した。10~20億円程度の下方修正でもインパクトあるのに、今回のRIZAPは230億円という大きな数字で、赤字転落と。

ファンダメンタルは確かに基礎だし、主要な数字だけでも最低限確認しなきゃいけないと思う。けどそれが自分が思ういい数字だとしても未来に対しては何の保証もしていないわけで、そんな当たり前のことをちょっと忘れすぎていた気がしている。

RIZAPに関しては、去年の大噴火後、株価がするーっと落ちていく過程で、始めは上がり過ぎていた反動とか、利確に押されていると思っていた。本当に騰がるときにはそういう一瞬の輝き的なものもあるみたいだし。それが少し落ち着いて、第1四半期で暗雲が立ち込め始めた。確か予想に届かなかったはず。そこでもう1段株価が下がった。

思い返せば予兆は何度もあったのかもしれない。でもここまでの下方修正が入るとは情報源・情報量・情報の質が限られている個人投資家の多くは予想だにしなかったはず。一方この間、株価はグングン下げていた。テクニカルでは兆候が現れていたってことになる。

ニコラス・ダーバスの「私は株で200万ドル儲けた」では、弱小個人投資家のダーバスが、雑音を極力排してテクニカルに耳を澄ませ、自分の決めたルールを厳格に守り大成功を収めるが、その中で、皆が知らない情報を掴んだ者がいち早く動きそれが株価の上下に現れる、的な記述が妙に気になっていた。要はインサイダーなのか、それとも正当で高度な情報収集の賜物なのかはわからないけど、思惑とか単なる需給とかではなく、誰もが知り得ない情報をいち早く掴んだ者の初動が取引に現れ、チャートに描かれることになる、ということだと解釈しているが、今回のRIZAPもそういう動きがなかっただろうか。(これはまったくの憶測です。)

まぁくだらない憶測は抜きにしても、株価は半年~1年先を織り込む、っていう定説もあるし(今回は織り込んでたレベルではないが)、自分はもうテクニカルを無視することはできないと強く感じた。テクニカルにも様々あって、それらを駆使して機械的に…っていうのも何か違う気がするけれど、ファンダのみに惚れ込んで買いを入れるのはもうしないことに決めた。

 

とりとめなくなってしまったが、RIZAPからは本当にたくさんのことを学んだ。